しせい

近ごろ、死についてよく考えます。

あ、ぜんぜん深刻な話じゃないですよ。とはいえ死は、まあとっても深刻なものですが。
でもわれわれは生きているかぎり100パーセント死に向かっているので、生き方を考えることは死に方を考えることとイコールだと思うんです。

どうしてこんなことを考えるようになったのかは、実際のところよくわかりません。
周りに不幸があったわけではないんです。年齢なのかしら。40という数字が見えてきたから?早いのか、適齢なのか。あるいは読む本によく死が描かれているからかもしれません。
まあとにかく、考えています。

だからといってべつに、理想的な死に方があってそのための努力をしている、というようなことはとくにないです。ただただぼんやり、俺もいつか死ぬなあ、と考えているだけです。
でも、ギリギリ平和な界隈に暮らしているからではあるけど、死を考えるといろんなことがけっこう楽になるような気がします。楽しいといっても差しつかえないかも。


いまやっているお芝居は、そしてここ最近やるお芝居も、ですが、わりと死を近くに感じるものがあります。
人が死ぬと、周りの人はその人を偲びます。人が思う、と書いて、偲ぶ。
死は、いろんな形があれど、生きている人に何かを残すものだなあと感じています。残されて、そして生が(あるいは死が)つながっていく、という感覚。
脚本のうえで描かれているのはそういうことで、これが若いころよりもいくらか身近になってきました。とても切実に人の死を、そして自分の死を、思います。

だからこそ、生きたい、という気持ちが育っています。よりよく生きたい、が正確かもしれません。
かつ、人を生かしたい、とも思います。そして、どうか素敵な人生の幕引きを、とも思います。
そんなに多くはなくてもいいから、死ぬまでにできるだけいろんな人に出会っていきたい。

本とか

主に読書感想文、たまに思ったこと。

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