夢は熊
生きているかぎり腹は減る。年中減る。しかし季節は巡る。過ごしやすい季節があれば、過ごしにくい季節もある。冬は過ごしにくい。寒くて動けない。暖房の効いた部屋から出たくない。こたつから出たくない。スポーツなどしたくもない。散歩ですらおっくうだ。でも腹は減る。朝晩ふつうに食事をする。足りなければお菓子も食べてしまう。乾燥するので水分は多めに摂る。寒いと言っているのに、温かい部屋なら大丈夫と、アイスを買って食べてしまう。付き合いだと言って酒を飲んでしまう。電車で行って、電車で帰る。
ふと思う。もはや冬眠してしまえないだろうか。飲み食いする量と運動する量のバランスを考えると、これ、冬眠まであと少しだろう。朝、目が覚めてしまうのがもはや不自然だ。
冬の猫は、あたたかい季節に比べると寝る時間が多くなっている気がする。昼間は日の当たる出窓に陣取って寝る。夜はホットカーペットの上、こたつの中、キャットタワー最上部のエアコンの風が当たる場所、人間のひざなどで暖をとりながら、とにかく寝る。長時間寝る。が、冬眠には至らない。不思議だ。猫や犬が冬眠するようになれば、猿も冬眠するようになるだろうし、そうなれば人間も冬眠できそうだ。
つまるところ、少し肉がついてきたのでこういう無茶な願望が生まれただけだ。熊になりたい。熊は強いし、かわいい~とちやほやされもするし、そして冬眠する。生物として完成されている。だが人間に冬眠は無理だ。無理なのだ。そんなことは分かっている。
食べすぎなければいいのだと思って食事制限をしてみたら、深夜3時、みごとに腹が減った。空腹で死にそうだった。僕の満腹中枢はちょっと狂っているのかもしれない。仕方がないので、インスタント味噌汁と、おやつ用に買っておいた韓国のり1パックを食べた。多少なりとも罪悪感を減らそうと炭水化物は避けたが、無駄なあがきだ。
というか運動をすればいいだけの話なのだが、まあ、寒い。そんな矢先、事務所の人たちとフットサルをする機会があった。それ自体はよかったものの、直後から筋肉痛に襲われていて、今は一向に動く気になれない。急に無茶な運動をするからだ。やはり、日々、適度な運動を。やだやだ。
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